役員運転手の仕事内容は、運転だけではありません。会社の重役や取引先の方の送迎などを担当することになるため、車の管理や清掃も必要不可欠です。また、問題なく目的地までお送りするために、ルート設定のスキルを身に付けたり、地理を研究したりすることも求められます。さらに、役員を裏からサポートする立場であるため、秘書の仕事と同様の業務が一部ふくまれる場合もあります。
役員運転手には、さまざまな点に気を配りながら運転をすることが求められます。後部座席に座っている役員が車内で快適に過ごすことができるように空調をコントロールしたり、適切なルートを選んだりすることも大切です。また、大型車や左ハンドル車などのケースもあるため、運転の難易度自体が高くなることがあります。
社用車をしっかりと管理することも、役員運転手の仕事です。定期点検や車検の手配も業務に含まれる場合があります。そのときには、役員のスケジュールに合わせて手配をしなくてはなりません。また、社用車を常に清潔感のある状態にしておくことも大切です。特に雨の日は車が汚れやすいので、待機時間などに、こまめに清掃しておくようにしましょう。
目的地へのルート設定は、念を入れておこなうようにします。行ったことがある場所だからといって油断していると、思わぬところで工事をしていて渋滞に巻き込まれる可能性などもあります。常に道路状況を確認し、天候状態なども考慮したうえでルートを決定するようにしましょう。
役員運転手には、基本的にカーナビに頼らずに目的地まで役員を送り届けることが求められます。ですから、タクシーの運転手にも負けないほどの土地勘を身に付けておくことが大切です。地理研究をしっかりとしておけば、予想外のスケジュール変更やルート変更が必要になっても、スムーズに対応できるようになります。
安全に運転を続けられるようにするためにも、待機時間にはできるだけ体を休ませることが大切です。特に、長時間の運転後には、自覚している以上に体力が奪われているものです。夜間の運転スケジュールが入っているときは、仮眠をとる場合もあります。
スケジュールの調整や書類の作成、電話対応、来客対応など、いわゆる秘書と同じ仕事を、役員運転手が兼任することもあります。役員運転手には、役員を裏からサポートする立場として、秘書の仕事内容をこなすためのスキルも求められるわけです。
役員を目的地まで安全にお送りすることとは直接的な関係はありませんが、雑用などを頼まれる場合もあります。例えば、出張先のホテルの予約や簡単な買いもの、クリーニングの受け取りなどが挙げられます。
待機時間が長いときなどは、他部署からヘルプを依頼されることもあります。特に、人手不足が問題となっているような企業であれば、その可能性も高くなるでしょう。
トラブルを回避しつつ、快適な車内環境をキープしながら役員を無事に目的地まで送り届ける役割を遂行するためには、上述したような幅広い種類の仕事にも臨機応変に対応していく必要があります。
役員運転手は専門職であるがゆえ、簡単にこなせる仕事ではないことがわかりますね。ですから、役員運転手としてステップアップやキャリアアップしていくためには、さまざまな仕事に対応できるだけのスキルや忍耐力が必要になるといえます。
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