役員運転手の仕事と秘書の仕事には、似ているところや共通して求められるスキルがあります。このページでは、まずそれぞれの仕事について簡潔に紹介したうえで、役員運転手と秘書に通じるスキルをいくつか解説していきます。
利用者に対して、きめこまやかなおもてなしの精神をもち、ホスピタリティの提供を目指すのが、役員運転手の仕事です。上場企業やその他団体の専属ドライバーとしての立場で、社長や重役などを目的地まで送り届けるなど、主に送迎の業務をおこないます。目的地は、その日によって異なります。また、その方をご自宅までお送りするのも役員運転手の役目です。
担当する上司のサポートに努めているのが秘書の仕事です。時間に追われる忙しい上司が、しっかりと集中して業務に取り組めるようにするために、調整していきます。何となくのイメージでは、華やかさのある仕事としてとらえられているかもしれませんが、実際には、文書の作成や管理といった事務作業や調整作業、来客対応などを地道にこなしていくことが求められます。
どちらの仕事においても必要不可欠な要素としてまず挙げられるのが、ビジネスマナーです。それぞれのシーンに適した言葉遣いや挨拶の仕方、さらに取引先の外部の方への丁寧な対応など、きちんとした立ち振る舞いが求められるので、常に気を抜けません。重役と接する機会が多い仕事をこなしていく上では、とても大切なスキルだといえます。
1から10まで言われることなく、細やかな気配りをもって相手が必要としているものを自分で考え、先回りして準備しておくための能力も求められます。経験を積んでいくことで、そういった判断力を磨いていくことが大切です。
寒そうにしている方がいたらエアコンを調整したり、天候が悪い日にはあらかじめ傘を用意しておいたり、あるいは会議で必要になりそうな書類があれば前もって作成したりすることができる秘書や役員運転手を目指したいところです。
守秘義務を徹底しなくてはならない立場であることも、共通しています。企業の重要な情報やプライベートな情報などの漏洩は、決してあってはならないことです。仮に口外してしまい、第三者に知れるなどしてしまうと、企業や役員の方が何らかの不利益を被る可能性もゼロではありません。そのような事態になれば、築き上げてきた信頼も一気に失ってしまうでしょう。
役員運転手や秘書も、取引先に向かう重役や役員に同行する場合があります。そのため、企業外部の方と会う機会もあるわけです。その際に求められるのが、コミュニケーション能力です。もちろん、でしゃばりすぎてしまうのはよくありませんが、笑顔ひとつ浮かべずにすましているのも問題です。適切に態度で接することができるビジネスマナーを身に付けておくようにしましょう。
重役や役員のスケジュールが急に変更されることは、決してめずらしいことではありません。ですから、フットワークよく臨機応変な対応ができるスキルも必須だといえます。さまざまなシーンで柔軟な対応をすることで、重役や役員の方々が仕事を進めやすくなるようにサポートすることも、役員運転手や秘書の大切な役割です。
役員運転手と役員秘書に共通するスキルをみてきましたが、いずれも「縁の下の力持ち」としてサポートしていくことが主な役割であることがわかります。担当の重役・役員の都合に対応していくための業務は、役員運転手と秘書とで重複している部分があるので、2つの業務を兼任するケースもあります。実際、役員運転手を秘書課の配属としている企業もあります。
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